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2007/06/25

『楢山節考』

『楢山節考』

今村昌平監督作品。

残酷でとても痛々しい。
姥捨がメインだが、それも含め、「ムラ」社会の掟は厳しい。
プライベートがないのが辛い。恐怖だ。
原作は読んでいたが、映像になると、とことんリアルに映る。

生きるために死が選ばれるのだ。
Narayama

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2007/06/24

『ベニスに死す MORTE A VENEZIA』

『ベニスに死す MORTE A VENEZIA』
監督 ルキノ・ヴィスコンティ作品。

「美」が分からず、共感はし難い作品。
難。

美を求める老作曲の死が描かれる。
美しければ男も女も関係ない。
美に惹かれるとともに、自身が病魔に侵され死に至る姿が対照的で目に焼きつく。

タージオは女性に見えたのは確か。

一歩間違うと美少年を追うジジイの「醜」になるが、少ない言葉や、海、消毒された街並みが「美」を映えさせる。


Venezia

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2007/06/23

『雨に唄えば SINGIN' IN THE RAIN』

『雨に唄えば SINGIN' IN THE RAIN』

ジーン・ケリー 、スタンリー・ドーネン監督作品。
1952年製作。

傑作ミュージカル。
役者のミュージカルに対するれレベルがとんでも無く高い。
歌、演技、ダンス、すべて飛び抜けている。脱帽。

ミュージカルといっても突飛に歌いだすのではなく、気分が乗ってきてつい歌いだしてしまう感じがある。そして、その歌が、ダンスが目を瞠るのだから、楽しんでしまう。

サイレント映画からトーキー映画への変革が大きな鍵で、偶然のミュージカルが必然になっていた。

Singin

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2007/06/22

『キサラギ』

『キサラギ』
佐藤祐市監督作品。

今年最高にオモロ。ベストです。

全編笑っていられるのに、ミステリーの要素があり、人が亡くなっているが、心の中で生き続けることが実感できるという、なんとも説明しがたいストーリー。
これは観て貰うしかない。

出演者全員が、笑い、怒り、問い詰め、問い詰められ、納得し、慕情に浸る。

作品は舞台を観ているような感覚になる。カメラずっと回しっぱなしかと思えるほどの出来。

とにかく素晴しいですよ。

Kisaragi

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2007/06/20

『男はつらいよ』

『男はつらいよ』
山田洋次監督作品。

第1作。
初めての寅さん。名前は知っていたけど観たことはなかった。
思った以上に笑える。渥美清の演技が秀逸。笑えて、調子が良くて、馬鹿で、純情で、妹思いで、喧嘩っ早いんだけど、憎めない寅を如何なく発揮している。
また、寅だけではなく、他の出演者の演技も素晴らしい。

おそらく製作時はこの先30年も続くとは思っていないだろうから、思い切りの良さがある。

あと、有名な主題歌は本作品のために作られたのだと痛感した。詞がこの作品のストーリーとマッチしているから。

おすすめできる作品。

Tsuraiyo

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2007/06/18

『舞妓Haaaan!!!』

『舞妓Haaaan!!!』
水田伸生監督作品。

日テレの『ぼくの魔法使い』の演出・プロデュースを担当した監督。
クドカンワールド全開で、阿部サダヲがスバラシくマッチする。
とても笑える。
宮藤官九郎の脚本は原作がない場合、のびのびやっていて、観ていて気持ちいい。

舞妓の豆知識とシリアスな事件を取り入れつつ、ハチャメチャな展開を堂々と見せてくる。京都ロケが映画のスケールを感じさせ、役者のハイテンションに魅了される。
柴崎コウは可愛いし、堤真一はもう目茶苦茶。

十分楽しめる作品。

Maiko

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2007/06/12

『月はどっちに出ている』

『月はどっちに出ている』
崔洋一監督作品。

観ているとき長く感じたので、あまり楽しめなかったのだと思う。
でも、とても印象的で頭に強く残っている。

東京で出自の異なる二人の恋愛模様と、彼らを取り巻く人々をコメディタッチで「ホントにこんな人がいそう」というように映し出す。
タクシー会社の仲間たちは低所得でダメ男なんだけど、なんだか憎めない人々。

在日朝鮮人の忠男は自分の立場がよくわかっていて、無意味にキレたりせず、淡々と日々を生きている。在日朝鮮人はすぐキレるイメージがあったので、それをひっくり返した。おそらくこれが一般的な彼らの生活だろう。
コニーの関西弁が秀逸。可笑しさを醸し出す。

その日暮らしに近い生活なんだけど、絶望感も感じられない。
それなり楽しい生活を送っているんだろう。
漠然とした不安はなくならないが、薄まってきた。

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2007/06/11

『クィーン THE QUEEN』

『クィーン THE QUEEN』
スティーヴン・フリアーズ監督作品。

見事な作品。
ダイアナ元皇太子妃の事故直後の王室、特にエリザベス女王を詳細に(事実かわからんが)描く。
「元」とつくわけだから、元の家族とは関係がなくなり、ましてや英国の王室とはまったく関係がなくなったと言ってもよい。私人である。
しかし、世論はダイアナを「人民のプリンス」として見ており、はじめは事故に関し無関心を決めていた女王に非難を浴びせていた。
そこで女王は、世論に合わせることになる。
その苦悩をじっくりと映し出していた。

王室の尊厳と世論の人気に悩む女王であるが、決して威厳を崩そうとしない。
そして、国民のことを誰よりも考えているのだ。


日本なら現役の皇室を劇で表現することはできないという暗黙のルールがある。
堂々と映画で王室を批判する考えを表明する場面を作ることができる英国の文化は見習いたいと思う。

Queen

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2007/06/10

疲れる美容院

全く個人的なことだが、今日美容院へ行った。
カットのみ、正味1時間で4,000円弱。

その後疲れを強く感じた。

友人にそのことを話すと、とても共感を得た。
その原因をとにかく箇条すると、

・髪型というファッショナブルに属すものを他人に完全に委任
・自分の思ったとおりの髪形になるかという大きな不安
・リラックスさせようと話しかけるトークへの気遣い
・大抵シャンプーを担当するアシスタントという初対面の人との会話
・アシスタントのかなり突っ込んだ会話
・アシスタントはおそらくその会話の次回まで覚えていないだろうという思い
・美容院へ行くたびに毎回アシスタントが異なり、繰り返される上記のこと
・出来上がりを見て、カット前の自分の想像上の完成型と異なっているにも関わらず、悪くないという混乱
・ほぼ完璧に仕上がった髪型を見て「これが完成形であり、自分ではこの完成形にすることができない」という少しの落胆
・時間と体を拘束された上でお金を支払わなければならない義務

などなど考えられる。
もちろん髪型を整えてもらったという嬉しさはある。
だから美容院にはまた行くのだけれど、また疲れなければならないのだ。

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2007/06/09

『ブラックブック ZWARTBOEK/BLACK BOOK』

『ブラックブック ZWARTBOEK/BLACK BOOK』

ポール・ヴァーホーヴェン監督作品。

目まぐるしいテンポと時折のセクシーさと物語の絡まりように一時も目が離せない傑作。全く飽きさせない展開に脱帽する。

ナチに対抗したレジスタンスの暗部を描いた問題作であるが、波瀾に満ちたラヘルの生き様をなぞっていくと何が正しいのか混乱してくる。
ずっと続くどんでん返しに、何もかも信じられなくなってしまっていた。

ラストのイスラエルの海を見つめるラヘルに、それからもそれまでと同様に波瀾の人生を予感させられた。

Zwartboek

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『眉山』

『眉山』

犬童一心監督作品。

素直に泣かせる作品。泣いてないけど。
周りの中高年の方々のすすり泣きが止まらず、前の男性はメガネを何度も取って涙を拭っていた。

親子の対立と和解、病に侵された残り少ない命、叶えられない恋、めぐり合えた奇跡、そして心動かされる阿波踊り、すべて涙に繋がっていく。

ご都合なところを差し引いても、思ったより悪くない。

Bizan


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2007/06/08

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』

『今宵、フィッツジェラルド劇場で A PRAIRIE HOME COMPANION』

ロバート・アルトマン監督作品。

最高。傑作である。

ラジオの公開生放送の最終回を進行形の形式で、歌、音楽を交え、舞台裏を描いていく。
役者陣の美声と、ジョーク、テンポの良さ、心地よい音楽が映し出される作品に、親子や友人や(元)恋人の関係を絡ませ、深みのあるコメディとなっている。

演技ではなく、本当に生放送を見ている感覚に陥っていた。それが楽しい。
こんなに楽しい映画は今年初めて。

Prairie_home

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2007/06/06

『友へ チング』

『友へ チング 친구』
クァク・キョンテク監督作品。

親友4人の成長と友情を描く。
4人の関係を羨ましくも思う。

ヤクザの抗争が友情の厚みと重さを加えている。
対立するヤクザの組に分かれてしまった2人の行く末は切ない。
ただ、そこに友情はあった。
親友だからこそ真実を言ったのだ。
Chingu


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